女嫌いと男性恐怖症
マンションにつくと、待ちきれなくて玄関で遥を抱きしめる。
「あの、ちょっと、アキ?」
戸惑う遥に苦笑する。
「悪い。またハルがどっかに行っちまって、嫌な日々が始まるのかと」
そんなに必要として。
でも私は、アキが思ってるような人間じゃない。
遥は、まだ晴れない表情のままだった。
リビングのソファに座ると、晶は遥の両手を握って遥の目を見つめた。
綺麗な顔立ちの晶に真正面から見つめられて、遥はドギマギする。
「昨日も言ったが、もう一度言う。必要なら何度でも言おう。俺はハルが。いや。遥が好きだ」
遥はドキドキして目を伏せたいのに、晶の真剣な瞳から目が離せなかった。
「俺はハルのことが好きだ。ハルの丸ごと全部がだ。女としてのハルも」