女嫌いと男性恐怖症
第8話 和洋折衷
ダイニングの椅子に座ると、朝には少し遅い高い位置にある太陽の光が、部屋に降り注いでいた。
遥を目の端にとらえると、忙しくなく動いている。
晩ご飯のメニューを見た限りでは、和食好きなのだろうが、さすがにご飯が炊けずにパンで断念したらしかった。
何やら準備している。
「あの。夜にと思って、さきほどきんぴらとひじきを作ったのですが」
家にはそんなもの作れる材料は、無かったはずだ。
晶の疑問を感じ取ったのか、遥が口を開く。
「朝早くにアキと入れ違いで、直樹さんの奥様が来てくださって。食材や何から何まで、心配して持って来てくださったんです」
あぁ。そうか。
あの人なら、そういうことをしそうだ。