女嫌いと男性恐怖症
「ほら。あの二人があなたのことを助けてくれたのよ。直樹に晶くん」
どうやら風呂は終わったらしい。
倒れた人は、陽菜に連れられてリビングへ来た。
小綺麗になったその人は、陽菜の服を借りているようだ。
その服が大きい。
150センチあるかないかの小柄な体型で、顔も童顔。
髪はショート。
見た目はまるで小学生だった。
なんであんなちんちくりんの奴から、あんな甘い匂いが。
不可解に思いつつ観察すると、そのちんちくりんと目が合った。
「あきら…くん?」
ちんちくりんが疑問系で名を呼ぶと、直樹がククッと笑った。
「アキは正真正銘の男だよ。なんなら脱がせようか?」
直樹が面白がって晶の肩に手をかけると、晶はそれを嫌そうに振り払った。