女嫌いと男性恐怖症
席につく遥にさすがに昨日世話になった上に朝食を待たせたんだと、義理堅く手を合わせて遥の様子を伺う。
それなのに、遥はまだ考えごとをしているようだ。
しびれを切らして「ううん」と咳払いをすると、ハッと晶を見て急いで手を合わせた。
「いただきます」
遥は心ここに在らずで、合掌したままだ。
「おい。考えごとすると他のことができなくなるのか?」
んっとにガキだぜ。
蹴飛ばしてやりたいくらいのボケっと具合に、付き合いきれないと晶はご飯を黙々と食べた。