女嫌いと男性恐怖症
第13話 カフェ
それにしても、んっとにチビだ。
振り返っても、見落としてしまいそうなほどに視界に入らない。
仕方なく視線を落とすと、やっと姿をとらえた。
サイズを聞いたのかと思えるほどに、ぴったりのスニーカーを履いて歩く遥。
遥が、晶の思っていることが分かっているような素振りは、度々あった。
そんな時は、自分に似てるからという気がしていた。
まぁそれはそれで、嫌な気分だが。
なのに陽菜の対応は、女特有の気がして嫌悪感を感じた。
感謝さえしている陽菜にさえも、女っぽさが垣間見えると嫌な気分になる。
バリバリの女嫌いが健在な自分に、俺にもリハビリが必要か、と嘲笑した。
しかし、いや。
俺は生活に支障をきたしていない。
と、思い直すと遥と目があった。
「アキとお出かけって、なんだかウキウキします」
拍子抜けする言葉に、遠足に行く小学生に思えて仕方なかった。
さすがに男のではなく、女のではあったが、小学生には変わりなかった。