お帰り!フランス人の王子様

*

次の日、王子の具合はすっかりよくなっていた。

いつものように朝起きたら
シャワーを浴び、
ココアを飲みながら、
教育番組を見て新しい日本語の単語を
習得し、私に披露している。


よかったよかった。


私はというと、
昨日るみに言われたことを頭の片隅に
置いてはいたけど、
昨日あれだけ意気込んだ割には
(セクシーリリー大サービス
とか言っていたな)
現実をみて、無理だと感じていた。


そもそも実家だし、
私にセクシー要素は全くないし、
王子はいちゃいちゃはしてくるものの
そういう真面目な雰囲気に
あまりなったことがない。


という、

現実。



「リリー、俺がいなくて
寂しかっただろ?」

完全復活した王子は
何となく以前より爽やかに見えた。

「うん!」


フランスと日本とで遠距離恋愛を
している私とって、
2,3日は全く問題ないんだけど、実は。
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