ラブリー
「よかった」

小宮課長が呟いた。

「えっ?」

何がよかったんだろう?

そう思っていたら小宮課長の顔が近づいてきて、
「――ッ…」

唇に、彼の唇が重なった。

キスをされたのだと言うことがわかった。

短かった、でも長かったような気がしたけれど、小宮課長の唇がわたしの唇から離れた。

それからわたしを抱きしめると、
「なずなが僕のことを好きになってくれて」

耳元で、ささやくように小宮課長が言った。

「えっ、はい…?」

戸惑いながら聞き返したわたしに、
「まだ子供だった君を未成年だからと言う理由で振ったから、本当のことを言うと無理かなって思ってたんだ」

小宮課長が言った。
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