ラブリー
「そんな理由があったなら、ちゃんと教えて欲しかったです。

わたしは未成年で、小宮課長は大学生だからつきあうことはできないって」

そう言ったわたしに、
「君の告白を断ったのはもう1つ、ちゃんとした意味があったんだ」

小宮課長は人差し指をわたしに見せた。

「ちゃんとした意味ですか?」

年齢の問題以外にも何の意味があったと言うのだろう?

そう思いながら小宮課長からの返事を待っていたら、
「もっと周りに目を向けて欲しい、そう言う意味で君からの告白を断ったんだ」

小宮課長が言った。

「周りに目を、ですか…?

理由がよくわからないんですけれども…」

首を傾げて小宮課長に聞き返した。

「なずなはまだ11歳で周りのことをまだ見ていない年頃だった。

当然のことながら、君は僕以外の男を知らないと言うことだ」

「まあ、そうですね…」

小宮課長の話にわたしは呟くように返事をした。
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