ラブリー
三平は今流行りの塩顔系と言う顔立ちが特徴的な男だ。

小宮課長ほどではないが、彼も女性社員からの人気がある方だと思っている。

大家族一家の3男と言うこともあってか、とても面倒見がいい性格をしている。

「はい、これ今年度の予算案な。

もう1枚は池山の分」

「ああ、ありがとう」

三平の手から丸めた書類を受け取ると、お礼を言った。

「後、3階の資料室の電灯が1本切れたから取り替えてくれと。

それと経理部が明日の10時に会議するらしいから、4階のB会議室を押さえてくれと経理部部長の大原さんから電話があった」

「うん、わかった」

わたしが首を縦に振ってうなずいたことを確認すると、三平は自分のデスクへと戻った。

同時に、佐和子も戻ってきた。
< 4 / 108 >

この作品をシェア

pagetop