ラブリー
さすがに現場に到着したら、小宮課長はようやく繋いでいた手を離してくれた。
担当者がいるから手を離すのは当たり前か…。
ようやく彼が手を離してくれたことにホッとしたけれど、名残惜しさを感じていることに気づいた。
さっきまではそんなことをする必要があるのかって悩んでいたのに、何で急に寂しいって思っているんだろう?
熱心に現場を見学して、担当者の説明を聞いたり、時には担当者に質問をしている小宮課長は、やはり仕事熱心ないい上司だなと思った。
「堤さん、何かご質問はありませんか?」
そう聞いてきた小宮課長に、わたしはハッと我に返った。
と言うか、さっきまで“なずな”って名前で呼んでいましたよね?
何で急に“堤さん”って名字で…って、仕事中だから名字呼びになりますよね。
「特にないですね…。
小宮課長がほとんど聞いていましたので…」
違うことを考えていたことがバレたくなくて、わたしはエヘヘと笑いながら答えた。
担当者がいるから手を離すのは当たり前か…。
ようやく彼が手を離してくれたことにホッとしたけれど、名残惜しさを感じていることに気づいた。
さっきまではそんなことをする必要があるのかって悩んでいたのに、何で急に寂しいって思っているんだろう?
熱心に現場を見学して、担当者の説明を聞いたり、時には担当者に質問をしている小宮課長は、やはり仕事熱心ないい上司だなと思った。
「堤さん、何かご質問はありませんか?」
そう聞いてきた小宮課長に、わたしはハッと我に返った。
と言うか、さっきまで“なずな”って名前で呼んでいましたよね?
何で急に“堤さん”って名字で…って、仕事中だから名字呼びになりますよね。
「特にないですね…。
小宮課長がほとんど聞いていましたので…」
違うことを考えていたことがバレたくなくて、わたしはエヘヘと笑いながら答えた。