ラブリー
「取引先の人が結構いい人で、話が盛りあがったんだよねー。

それで一緒に飲もうって言う話になって」

「わかりましたわかりました、だから離れてください!

お酒臭いです!」

「そんな冷たいことを言わないでよー」

「きゃっ…!」

小宮課長に押し倒されたかと思ったら、わたしは彼の腕の中にいた。

「えっ、ちょっと…!」

腕の持ち主は寝息を立てていた。

えっ、マジですか…。

マジで、寝てしまったんですか…?

「こ、小宮課長、起きてくださいよー!」

わたしが呼びかけても、小宮課長は目を覚まさない。

「も、もう…」

何とかして彼の腕の中から逃げ出すと、わたしは隣のベッドへと逃げた。

起きて早々体力を消耗してしまったわたしとは対照的に、小宮課長はよく眠っていた。
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