ラブリー
彼氏が2人となると、それは2股になるのではないだろうか…?

そう思ったけれど、三平の言う通り佐和子の美貌に振り向かない男はいないと思った。

営業3課の本田さんみたいに告白をしてくると言う無謀な挑戦をする輩もいるのだ。

三平の言う通り、佐和子なら大丈夫だろう。

「他に何か心配事があるか?」

そう聞いてきた三平に、わたしは首を横に振って答えた。

「じゃあ、小宮課長に告白してこい」

三平が言ったので、
「えっ?」

わたしは聞き返した。

「えーっと、今からですか…?」

もう会社はとっくに終わっているうえに、小宮課長はもう帰っていると思うのですが…。

「大丈夫だ、行ってこい」

「いや、何が…」

「早く行け!」

「は、はいー!」

三平に追い出されるようにわたしは居酒屋を出て、会社へと走って向かった。
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