ラブリー
会社を休んでから今日で3日目を迎えた。

「あー、ヒマだ…」

ベッドのうえでゴロゴロして、そこから窓の外の方に視線を向けた。

昨日は雨が降っていたけれど、今日はよく晴れていた。

こんなにもキレイな青空の下を歩いたら気持ちいいだろうな。

そう思うわたしだけど、心の中は雨が降っているみたいに憂うつだった。

「小宮課長、片瀬さんとつきあっているんだな…」

2人が抱きあっているその光景が頭の中によみがえってきて、枕に顔を埋めた。

「思い出したくない、思い出したくない…」

呪文のように呟いて、頭の中の映像をかき消した。

抱きあっているその2人はお似合いのカップルで、わたしなんかとは大違いだ。

「もう小宮課長に会いたくない…」

その理由で会社を休んで、もう3日だ。
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