永遠に覚めることのない夢
両親の、私を慰める声が遠目に聞こえる。

ごめんなさい。
私、分かっているのよ。
多分、私はこのまま死ぬんだわ。

治らない。
だって、不治の病よ。
そんな厄介なものを患っているのに………

「お姉様!」

え?
鈴珠音?

暫く(しばらく)会っていなかった妹が私のことを叫ぶ。
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