永遠に覚めることのない夢
「これか?」

僕は、桜の君の扇を常磐に手渡した。

「有難う。これ、少し預かるわよ!」

「了解。」

いったい、僕の(いや、桜の君の)扇なんかで、何をするつもりなんだ?


「知り合いが此処に入院しているの、付いてきて。」

常磐は、誰かは教えてくれなかった。
いや、教えなかったのかもしれない。

常磐に連れられ、近くの大学病院にタクシーで向かった。
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