永遠に覚めることのない夢
試験
「聖子、いってらっしゃい。」

「いってくるわ。」

あぁ、来てしまったよ。
私の、受験日。

勿論、誰も心配はしていないだろう。
私の祖父母が創立した学校なのだから。

「はぁ。」

何回目かしら。
今日、溜息をついたのは。

筆記道具が入れてあるスクールバッグを提げた手をプラプラと揺らす。
< 74 / 200 >

この作品をシェア

pagetop