女の矛先はいつも女に
愛菜は、楽しいことが大好きで旅行とかの計画を立てていろいろなところへ連れていってくれた。ディズニーランドとか、ライブとか。インドアな私の視界が開けた気がした。いつの間にかなんでも話せる親友になっていった。
ただ、愛菜は男の見る目はないなと思ってた。愛菜の話を聞く限り、雄介はクソ男だから。喧嘩をしたら殴られたとか、ギャンブルしてお金がないから誕生日プレゼントはなかったとか、浮気をされたとか。世間一般のダメ男で紐男。
別れなよ。
愛菜にはもっといい人いるよ。心の底からそう思ったし、大好きな愛菜を傷付ける雄介は最低な男だなって思った。
でも愛菜と雄介は、喧嘩したり仲直りしたりしながら大学4年まで付き合った。
ある日、愛菜が大学を休んだ。
電話がかかってきた。
「 雄介が浮気してた。」
あー、いつもの感じね。
「 私の友達と」
今回は、修羅場になりそうだな。
「 妊娠させてた。」
わー。雄介最低だな。
「もう子ども生まれたんだって。」
その頃の愛菜は本当に辛そうで、雄介は本当にダメ男で、こんな人いるんだなって他人事に思ってた。
雄介は子どもを認知だけして、浮気相手とは、別れた。
愛菜は雄介と別れたいって言ってたけど、その後もずるずると付き合ってるみたいだった。
でも、私には関係なくて、彼氏もできたことないし、恋愛って面倒だなって思ってた。