女の矛先はいつも女に
なにがどうなってこうなったのか。夜には雄介とカラオケに行っていた。いつも結局、彼のペース。歌声もかっこいいし、やっぱりよく見るとイケメンだ。こんなイケメンが私のことを好きに?騙されてるんじゃないか、、、
「奈緒ちゃん、俺に惚れた?」
ブサイクな男が言ったら気持ち悪いような言葉も雄介だと許される。
「惚れないし!」
帰りの車の中、雄介の方を横目で見る。
髪の毛柔らかそう、
手も男らしい手だな。
綺麗な顔。
触れてみたい。
家の近くの公園の駐車場に車をとめて、少し話をした。
もう少し話していたい。
帰りたくない。
「奈緒美ちゃんのこと大切にする。すっごく好きになったんだ!」
「、、、私も好き。」
雄介がぎゅっと抱きしめてくれた。
雄介、背が高いな。いい匂いする。
キスをした。
あぁ、ずっとこうしたかったんだな私。
もうなにも見えない。
もう戻れない。
はじめて好きになった人。
はじめて愛した人。
全部がはじめてだった人。
全て捨てても一生愛していくんだと思ったよ。ずっと一緒なんだと思ったよ。運命だって思ってたよ。
5年付き合って
1年前に別れた。
私が愛したクソ男、元気ですか。