嘘を愛して。
「ほら、全員早くクールダウンしてこい。
チャイムなるぞー」
総くんはチラリと時計を見て、部員にそう言った。
みんながクールダウンしてる間に私はモップがけなどを済ませ、ジャージから制服に着替える。
制服に戻る度に私は、生徒という何百人の内の一人になってしまう。
つまらない、でも、手を伸ばせば私はまだ触れられる。
大丈夫、まだ私は強い。
笑え、私の笑顔はこういう時のためにあるのだから。
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