嘘を愛して。
みんなバタバタと更衣を始め、私は部員の脱いだ服を片付ける。
今更、着替えてる所なんて見たところでどうも思わないし、興味ない。
「見ろよ美月ちゃん、花火(はなび)がまた鍛えてんだけど!」
先輩がそう言って、私を呼んだ。
部長は顔を真っ赤にして、私をチラチラと見た、感想を言えってこと?
「さすがですねー、部長。
遥もついでに鍛えちゃってください
それと、早く着替えてくださいねー」
ニコニコと私はまた笑顔を見せる。
矢野 花火(やの)先輩は、男子バスケ部の部長さんで、私に好意があるようでよく可愛がってくれる。