嘘を愛して。



まぁ、残念だけどこんなに真っ直ぐな人は嫌いだけどね。


「僕そんなに筋肉ない?
そんなことないと思うんだけどな、陽くんどう思う?

あ、美月〜、鍵返しに行こうよ」


プニプニと自分の体を触りながら遥がとことこと私の方へ歩いてくる。


「美月からしたらじゃねーの?
ほら、いつまでも美月に迷惑掛けてないで行くぞー」


「今日の鍵当番は遥くんだったんだね」


陽一が遥を引っ張って行く姿を見送り、ぼっーと立っていると総くんが私に話したかけた。

そんな他愛のない会話も私は嬉しい、と感じるなんて本当に重症だ。
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