完璧執事の甘い罠


アジトに飛び込み、目にしたものは非常に残酷で。
目を、反らしたくなる光景だった。




目隠しをされ、後ろ手に縛られその上ナイトドレスは無残に引き裂かれ綺麗な肌が晒されていて。
その上に馬乗りになった男が、綺麗な身体に触れている。




プツン、と何かが切れる音がする。




「貴様ああああ!」





しかし、その怒りをぶつける前に、ノエルがその男を吹き飛ばしていた。


「外にいる奴らも全員残らずひっとらえろ!」

「はっ!!!」


ノエルがテキパキと他の騎士たちに指示を出していく。
そんな中、私だけが行き場のない怒りを胸に抱きなにもできずにいたのだ。



「ひな様!」


それでも、ひな様の姿を見て、慌てて駆け寄る。
上着を脱ぎ捨てひな様の身体にかけ周りの目からその身体を隠した。




< 101 / 357 >

この作品をシェア

pagetop