完璧執事の甘い罠


「我が名はヴィクトル=ラグレーン。アルバーナ王国の王だ。そして、そなたの祖父にあたる」

「そ、祖父!?そんなまさか!私にはちゃんと・・・」



あれ・・・?
そう言えば私、お父さん側の祖父母にしか会ったことないや。
お母さんの方とは会ったことないし、私もあまり気にしたことなかった・・・。
もう亡くなってるものだと思っていたし。



「ていうか、それに、おじいちゃんにしては若すぎると思うんです」

「そう思うのは無理はない。しかし、ひなはありすの娘なのだろう?」

「あな・・・王様がいうそのありすって人と同一人物だとは決まってませんけど」

「それは間違いはない。なぜなら、そなたはありすの生き写しだ」




それはそれは、愛しいものを見るかのような視線。
私がこの5年、感じられなかった失くしていた視線。




「で、でも、年齢が・・・」

「どうも異世界とは時空が歪んでいる様でな。飛ばされる時が少しずれている様なのだ」

「え・・・?」




ていうか、なんでそんなこと詳しいの?
ものすごく胡散臭いんですけど。




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