完璧執事の甘い罠
「ひな様、そろそろおやすみください」
「うん・・・。もう少し」
「先程からそればかりではないですか」
夜も更け、夜空にはこの世界にも星が輝く。
私はジルとテラスに出て星空を見上げる。
昼間の歓声がまだ耳にのこってるみたい。
「身体が冷えます。そろそろ」
「ねえ、ジル」
「はい」
「私、ちゃんと堂々と出来ていた?姫らしく立てていた?」
視線は星空。
「ええ。とても堂々としておられましたよ。みなさん、ひな様を歓迎されていました。あの歓声届きましたでしょう?」
「うん・・・。頑張らなきゃって思ったよ」
「ほどほどにしてくださいね」
ジルはそう言うと私の肩にブランケットをかけてくれる。