完璧執事の甘い罠
「・・・う・・・」
ズキズキする頭と頬。
ゆっくりを目を開くと、見知らぬ部屋に私はいた。
豪勢なベットに家具。
姫になって私が過ごす部屋のような。
それでも、見知らぬその場所に不安を抱いた。
いったい、どうなったのだろう。
ここはどこで、みんなはどこにいるのだろう。
ジルの怪我は・・・ノエル達は無事だろうか。
不安がよぎる中体を動かそうとすると、手首が錠で繋がれていることに気づいた。
手首同士の間も少し長めの錠で繋がれているため、多少の自由がある。
それでも、その錠はとても太く引きちぎれるようなものではなさそうだ。
「どうしたら・・・」
きっとここは、私たちを襲ったもの達の生活区域だ。
だとしたら、ジルやノエル達はどうなったんだろう。
考えれば考えるほどに不安は募る。