完璧執事の甘い罠
残りの時間
「ジル・・・」
私は、ベットに眠るジルの姿を見つめる。
アルバーナの騎士達の元に辿り着いた私は、慌ただしいままに城へと戻ってきた。
やはり、みんなに心配をかけてしまっていたみたいで、王様にも会って無事を知らせるととても泣かれてしまった。
その中で、ノエル達の無事を聞き、ホッとした。
「ジルは防具をつけていなかったから、傷も深く一番危険な状態だった」
ジルのところへ案内してくれたノエルがそう教えてくれる。
たくさん血が流れていた。
「それなのに、気がつくとお前を助けに行くと聞かずに暴れるから大変だったんだ」
「ジル・・・」
ジルらしい行動に胸が痛む。
もう、そんな風に自分を責めたり、無理をしないでほしい。
きっと、そうなるよね。
よかった。