完璧執事の甘い罠
自分で選んだ道なのに。
往生際が悪すぎて。
いつまでたっても、諦められない。
どうしてこんなにも好きになってしまったんだろう。
いっそ諦めてしまえたら、こんなにも辛い思いをしなくてすんだのかな。
あいつの事も、仕方がないと受け入れられたのだろうか。
きっとその方が。
あいつの神経を逆なでしなくてすむ。
それはきっと、アルバーナのためにだってなる。
でも、そうやって割り切ることができないのは。
やっぱりどうしたって私がジルの事を好きだからだ。
「会いたいよ・・・ジル・・・」
心が痛い。
張り裂けて、壊れてしまいそう。
このまま消えてしまった方が、ずっといい。