夏の大三角形


ーーーーー

4時3分…

やばい…もういるのかな?


ダッシュで駅まで来てゼェゼェ言いながらあたりを見回す。



もお…疲れた!浴衣走りづらいんだよ!




「あの人…カッコイイ…」



「モデルかな…」





女の人達の熱い視線の先にいた…

「凛太郎!ごめん待った?」


「お前っ…浴衣…?」


急に赤くなりだす。

へ?


「そうなの〜瑠花に無理やり着せられてさ…仕方なくって感じ。」


「……る」


「ん?なんか言った?」


「…っ、似合ってるって言ってんの!」


…っ!

見た目で男子に褒められるの初めて…



今まではうるさいとか…女子なのに…とかしか言われたことなかったから。


不覚にもドキッとしてしまった。


なんか顔熱い!

凛太郎の顔の赤さが、うつっちゃったみたい。


「…ありがと…さー行こ!最初は、絶対イカ焼きだからね!」
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