群青の恋愛事情
授業後────
「美海、帰ろ」
「ん」
毎日ではないけど、
週に二回くらいは一緒に帰る俺ら。
二人とも電車通学だから、
駅まで歩く。
その道のりで、
だった。
コツン、と
左側を歩く美海の手が
俺の手に当たる。
最初は偶然か、と思った。
が、
何度か同じことが繰り返される。
………。
俺が気づいてないことに
不満なのか、
少しむっ、とした顔で
だけど少し照れていて。
そんな美海がとてつもなく
可愛くって、
思わず笑ってしまった。
「…なんで笑うのよ」
ほら、頬赤くしてる。
「いや?なんも」
そういって
コンコン当たる美海の手を
きゅっ、と握った。
やっぱり俺の彼女はツンデレだ。
ツンデレby空