群青の恋愛事情



……。

それからその時間、

蒼空があたしに話しかけてくることはなかった。






チャイムがなっても、

蒼空は起き上がらない。


拗ねてんなー。

あたしはふぅ、と
ひと息ついて友達のとこへむかった。







「ちょ、蒼空くん死んでる(笑」

「拗ねてるだけよ、ほっとけ」

「ほんとあんたら…
男女逆なカップルだよな」

それはあたしも思う。




休み時間がおわり、

また席に着く。


英語の授業だ。




「となりの人と英訳、日本語訳
交互に読みあってねー」

…タイミング悪。




「蒼空、おーきーてー」

寝てるのか無視なのかわかんないけど動かない。





…これはどうしたものか。






「蒼空」



つんつんつつくと、
少しだけモゾッと動いた。



「そーら。いい加減にして」




くりっと顔だけこちらにむけた蒼空。









ものすごくどよんとした顔。









「…なんで俺彼氏なのに
こんな扱いされんの」



蒼空くん。
さみしそーに訴えてきました。













「……ふ(笑」



そんな蒼空をみて、
思わず吹き出した。





だって、



蒼空、












うさぎはね、
寂しいと元気なくして死んじゃうんだって



うさぎみたいなんだもん。















この授業が終わったら、
思っきりあやしてあげようって

思ったのは内緒。







うさぎby海


< 6 / 6 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop