副社長は束縛ダーリン
私の頬にチュッと唇を当てた彼は、なぜか「今日はごめんね」と謝ってきた。
謝られる覚えのない私は不思議に思い、「え?」と聞き返す。
「あの三人のこと。食事中に文句を言えば、他のテーブルや店に迷惑をかけると思って……。
でも、もっと早く黙らせるべきだった。守るのが遅れたせいで、朱梨を傷つけた。ごめん……」
「そんなことないですよ。私、すごく嬉しかったです。悠馬さんがあんなふうに言ってくれて、ちょっとだけいい女になった気がして、喜んでしまいました」
『本当はいい女じゃないけどね』と心の中で自分にツッコミを入れつつ、笑って見せると、悠馬さんの腕が背中と膝裏に回された。
直後に体がふわりと浮いて、視界が傾く。
横抱きにされた私が「ひゃあ!」と声を上げると、彼はおかしそうに笑った。
「そんなにかわいいこと言われたら、食欲が抑えられないな」
「かわいいこと? 私、なにか言いました?」
「言ったよ。けど、もうおしゃべりの時間はお終い。ここからは、甘い声を聞かせて……」
優しくベッドに下ろされて、バスタオルを落とした彼が私の体に乗り上がる。
期待に胸が高鳴る中で唇が重なり、Tシャツをまくられて、それから……。