副社長は束縛ダーリン
ドキドキと胸を高鳴らせてそっと蓋を開けると、プラチナのリングに輝くのは大粒ダイヤ。
それを囲うように小粒のダイヤが周囲を飾り、花のような素敵なデザインだった。
私は感想を言うこともできずに、目を丸くして驚くばかり。
これ、絶対に高いよね。
誕生日のネックレスどころの騒ぎじゃない。
宝石の値段なんてさっぱり分からないけど、大粒小粒合わせて十個もダイヤがついているし、蓋の内側には有名ブランドのロゴが上品に刺繍されている。
一体ゼロがいくつ連なるのか……。
悠馬さんがお金持ちの御曹司であることはよく知っていても、クリスマスプレゼントにこんな高価なものをもらっていいのかと、庶民の私は恐れおののく。
「もらってもいいんですか?」
「もちろん。朱梨のために作らせたデザインだよ」
「オーダーメイド!? あ、ありがとうございます……。こんなにすごいクリスマスプレゼントは初めてで、手が震えます……」