【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
告白と猫の気持ち
「ほら、少しは落ち着いた?」
一人がけのソファーに座り膝を抱えていると、差し出されたのはマグカップに入ったホットミルク。
クミコさんの逞しい腕と、可愛らしいハート柄のマグカップがアンバランスだなとぼんやりと思いながら受け取った。
「……ほんと、ご迷惑をかけてすいませんでした」
明け方の道端で、取り乱して大泣きする私を、クミコさんは以前行ったおかまバーに連れてきてくれた。
「まー、確かに迷惑だけど。セックスしちゃえばいい、なんて軽く言った私にも責任はあるしね」
そう言って笑ってくれるクミコさんに頭を下げて、ホットミルクに口をつけた。
しかし、口の中に広がったアルコールに驚いて吹き出しそうになる。
「な、これ……!?」
「クミコ特製ホットミルク。ラム入り」
「お酒の量が、尋常じゃないんですけど!?」
ホットミルクに垂らすアルコールなんて、香り付け程度のはずなのに、このホットミルクはアルコールの分量が絶対おかしい。
「いいから。こんな時は酔っ払って寝ちゃいなさい」
ぽんぽんと頭を乱暴に撫でられた。
クミコさんの大きな手に頭を撫でられるとなんだか落ち着く。