【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
「だって、直接確認して、もし本当に婚約するよって専務に言われたら、動揺して泣いてしまいそうだったから……」
小声でそう言うと、専務が手を額に当てて天井を仰いだ。
「色々文句は言いたいけど、可愛いからとりあえず許す」
「なんですか、それ」
私が顔を赤くして「またそうやってからかわないでください」と専務を睨むと「からかってないよ」と微笑まれた。
「今日、目を覚ましたら詩乃ちゃんがいなくて、素っ気ない書置きがあって、完璧にフラれたかと思った」
「私が専務を振るわけないです」
「昨日あんなに気持ちよさそうにしてたのに、満足できなくて出てっちゃったのかなとか」
「ま、まさか……!」
慌てて首を横に振ると、動揺する私を見て楽しげに肩を揺らす。
からかわれているんだと気づいて頬をふくらませると、額に短くキスをされた。