【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
どうせ、こんな可愛げのない自分を、好きになってくれる人なんていない。恋人も結婚も、自分には縁のないことだろう。
「ハチがいてくれれば、それでいいから。だから、長生きしてね」
東京の大学に進学する時に、どうしてもハチと離れたくなくて、実家から連れて上京してきた。
それからずっと、ハチと一緒に暮らしてる。
ひとり暮らしにはもう慣れてる。
料理も家事も、必要最低限のことは、なんでもできるようになった。
ひとりで生きていくことを、さみしいと思うこともあるけど、ハチがそばにいてくれるから頑張れる。
こうやって愚痴をいえばだまって話を聞いてくれるハチに、いつも励まされ救われてきた。
柔らかい体をぎゅっと強く抱きしめると、腕の中のハチが「にゃー」と鳴いた。