【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
 
「まった、めんどくせぇこと考えるなぁ」

専務の言葉に新見さんが呆れたように笑う。

「でも、面白い」
「でしょう?」
「他のお偉いさんたちには不評なのか?」
「まぁ、本社の上は東南アジアの合弁会社で頭がいっぱいですから、国内の体制を引っ掻き回すようなこと言わずに大人しくしてろって感じですね」
「だろうなぁ」

そんな会話を聞きながらカクテルを飲んでいると、専務の電話が鳴り出した。

「ごめん電話だ。ちょっと外すね」

着信を確認して席を立った専務の後姿をぼんやりと眺めていると、「次はなに飲む?」と新見さんに声をかけられた。

「あ、私はそろそろ……」
「白桃は甘めだったから、次はキウイとかすっきりしてておすすめだよ」
「キウイですか……」
「キウイの種の食感は苦手?」
「い、いえ大丈夫です」
「じゃあこれにしよう。完熟のゴールデンキウイを使ってる自信作だから。すいませーん」

ぽんぽんとテンポよく話しかけられると、ついつい流されて頷いてしまう。

ドリンクや料理の追加を手際よく注文する新見さんをぽかんとして見ていると、店員さんの後姿を見送った新見さんが料理をもぐもぐと食べる。

 
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