【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで


「…なにニヤついてんだよ」

「ふふ。
ううん、何にもない!」





変なやつ…なんて視線が痛いくらい刺さるけど気にしない!


だんだん月星の『特別』に近付いてる…よね?





「ちょっと顔洗ってきて良いか?」





目は赤くないけど泣いた後っていうのがバレバレだしな…





「あ、そっか。
うん、じゃあ待って…」





待ってるね、と言いかけて月星は何かを思い出したように





「璃乃も行ってこい」





なんて言った。

もちろん、私はトイレに行く気はないから大丈夫と言ったが





「前みたいになったら嫌だから。
お前も行ってこい、な?」





すっかり忘れてた…


ライブに行った日。あの日もこうして外で月星を待ってる時に声を掛けられて連れていかれそうだった。


もう私の記憶から消えかかってることを覚えていてくれてる。気にしてくれてる。



やだな、さっきから嬉しいことばっか。


私ばっかり月星にドキドキさせられてる。



私も何か月星に喜んでもらえることしたいな…

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