【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで
「ネックレスにしたらちょうどいいんじゃね?」
「「ネックレス?」」
思わず店長さんとハモってしまった。
……何だか恥ずかしい…
「こう、革紐で指輪を結ぶんだよ。
ネックレスなら普段もつけたりするだろ?」
「うん、それなら普段使いも出来そう」
じゃあ決まりだな、と言って月星はすたすたと店長さんの元に歩み寄って
「さっきの、貰えます?」
「良かった良かった。ネックレスにするならサイズは同じにするかい?」
どんどんと物事が進んでいってしまう。
「じゃあ、この金額で」
月星が財布を出した時に私はその手を止めた。
「こんないっぱい買ってもらっちゃって悪いよ!
私もちゃんと出す!」
それでも月星は良いよと言って財布を開けようとする。
いや、でも…今日1日でもたくさん奢ってくれたのに指輪まで…
申し訳なくて、ありがとうとは言えない。
そんな時に
「彼女さん、彼氏さんに格好つけさせてあげなよ」
って言われてしまった。
おまけに月星にも、そうだそうだなんて言われて……
「……ありがとうございます」
大人しく買ってもらうことにした。
月星はそんな私の頭をぽんぽんとして
「素直でよろしい」
と言う。今度は私が奢る!そう決めた。
そう言えば…ライブの時もグッズ買ってもらった…んだよね。
これはまとめてお返しせねば!