【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで
机の上の窪みみたいな所にお札を差す。
「ね、本当にするの…?」
「そうしねぇとつまんねえだろ」
でも指先震えてるよ?!
ぼんやりとだけど灯りがあるから見えちゃってますよ!
ことん
「きゃああああ!」
「うおおおお!」
月星がお札を差した瞬間に目の前の壁が、ばんっと音と共に白く光りだした。
「こ、これで終わり…?」
「な?大して怖くなかっただろ?」
嘘つけ。
自分だってビビってた癖に!
そんな余裕な調子で部屋を後にしようとする。
「………た」
「ん?」
「……に…した」
「な、何か聞こえない……?」
月星も耳を澄まし、辺りがシーンとする。
「お前達、私に何をした…!」
突然、後ろからおぞましい声が聞こえる。
振り向くと、白い服に黒い髪を下ろした女の人が苦しそうにもがいている。
「ぐ、ぐぁぁぁ…
お前達、何をしたああ!!!」
恐ろしくなって咄嗟に月星の腕を掴む。
「きゃあああああああ!!」
その女の人はいつまでも私達のあとを追ってくる。
「な、何で追っかけてくるのーー?!!」
それに、供養ってこんなに霊を苦しめるものなの?!
もっと良い事してるイメージだったんだけど!!