【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで
『璃乃ー!
何してんだ?』
あれ?月星?
隣には月星、そしてここは……私の働いているカラオケの個室?
『歌わないのか?』
月星は怪訝そうな顔でこちらを見ている。
じゃあ…と差し出されたマイクに手をかけた瞬間、景色が変わった。
…風が気持ちいい。
頭の上には大きく青い空が広がっている。
どうやら学校の屋上のよう。
月星の手にも私の手にもメロンパンが持たれている。
私が子供の頃食べた思い出のメロンパン。
…って直感でわかる。
そして、またそのメロンパンに口をつけようとした瞬間に景色が変わる。
…誰かの家?