【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで


「あ、今意外だって思っただろ?」





…本当に思ってたことをぴたりと当てられて一瞬ぎくりとしてしまった。





「…はい」

「まあな、俺こんなんだしな」





そう言って笑う顔がどこか切なげでこんなの初めて見た…





「へーやっぱお弁当なんだ」





風を受けながら持ってきたお弁当を開ける。


今日は昨日の夜ご飯の残りの唐揚げと朝焼いた卵焼き。あとはほうれん草のソテーとか。





「旨そうだな、自分で作ったのか?」

「あ、うん。
うちはお母さんも仕事してるから…」





あっと気付いた時にはもう遅い。

余計なこと喋ったかも……





「料理も出来るんだ…ますます良いな」





ニヤニヤ笑うこいつを横目に卵焼きを頬張る。





「メロンパンだけ?」





男子高校生ともあろう人がメロンパン1つだけ。





「あーそう。
俺のとこも親仕事だし、金は他で使ってるし」





他…食費よりも大切なことなんだろうか?


私には関係ないことだけど。

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