【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで
「リナちゃんもすっかりお姉さんですね」
「そうなの。成長は嬉しいんだけどね…」
リナは小学校を楽しんでいるようで、家に帰ってくると嬉しそうにその日あったことを話す。
もちろん嬉しい。
だけど、やっぱり…
「寂しい?」
「ちょっとね」
リナが私の元を離れていってしまうようで。
私の知らないリナが増えていくようで。
きっと私はなかなか子離れできないんだろうなって思う。
でも、リナのためを考えたらしなくちゃいけないことで…
「ユウタくんは何歳になったんだっけ?」
「3歳とちょっとです」
「そっかそっか〜1番大変な時期…かな」
「やっぱり…」
「イヤイヤ期は仕方ないけど…でもしんどいね」
「リナちゃんもそうでした?」
「…うん、結構ね」
世間一般的に聞くイヤイヤ期は私が思っているよりも辛かった。
精神的にもくる。
だけど思い返してみれば懐かしいな…
リナにもあんな時期があって、これからはないんだって思うとやっぱり寂しい。
「どこの子もみんなそうなんですね…」
「だからユウタくんだけ…とか気に病んじゃダメだからね!何でも相談して!」
「ありがとうございます…!」
そうは言っても当時はすごくすごく苦しかった。
いっぱい悩んで自分を責めることもしばしば。
そんな私を救ってくれたのは他でもない月星だったりお母さんだったり、周りの人だった。
みんながいなかったら絶対に乗り越えられなかったから…私も結乃さんの力になりたいんだ。