【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで
うぶ恋:【エピソード2】
リスタート
--Runa:Side--
久しぶりのカラオケ。
大学生になった今でも連絡を取ってくる女の先輩と共に、大して聴きたくもない歌を聴く。
「今度はぁー貴方が歌って?」
「えー仕方ねえなぁ?」
俺がそいつの頬にキスをすると嬉しそうに溶けて笑う。
あぁ、面倒臭いことこの上ない。
これが終わればブロックして連絡絶とう。
そんな風に思ってたときカラオケ店の店員がグラスを持ってきた。
年は…あまり変わらないか?
顔も…うん、可愛い。薄いけど自分にあったメイクで、こいつみたいにただ塗りたくってるわけじゃないし。
「あれー?君可愛いね」
つまんなかったとこだし遊ぶにはちょうどいいな。
俺が顔を近付ける度に顔を赤らめるこの子。
反応もうぶで可愛らしい。
男の経験…あんまりなさそうだな。
曲が淡々と流れ始めた。
俺はマイクを持つ気もなく歌も気にしない。
ただ音だけが流れている。
鼻と鼻がぶつかりそうになって、俺が顔を斜めに傾けようとすると
目の前のこの子は我に返ったようで
「しっ失礼しましたーー!!!」
俺から逃げやがったな…
そこでぼんっと
"逃げたこと、後悔させるぐらいに惚れさせてやるよ"
闘争心が目を覚ました。