【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで
2人の大きな目が私を捕らえ、月星の整った綺麗な顔がずずずっと迫る。
「り、璃乃!!もしかしてTwinkleを知ってるのか?!」
「知ってるもなにも大好きです、大ファンです!!」
お互い鼻息が荒くなるほど興奮して立ちたがる。
「TaiyoとToaの本名は?」
「不明!」
そんな中、宮野さんは冷静に私へ質問を投げかけてくる。
「出身地は?」
「不明!」
「ほとんど分からないじゃない!」
悠子が正気を取り戻したようで呆れた顔で突っ込みを入れる。
そうなんです、Twinkleは自分達の情報を極力明かさない。
そんなミステリアスなところも素敵な部分で…
「Twinkleのデビュー曲は?」
「目の前の君は!」
「今度の日曜にやるライブのタイトルは?」
「一期一会-only once in the time-!!」
行きたかった、行きたかったけど諦めたライブ。
「璃乃、今週の日曜空いてるか!」
「空いてます!!
…え、?」
つい勢いで言ってしまった。
「よし、じゃあ一緒に行こうぜ!
ここ待ち合わせな」
凄い嬉しそうな顔で予定を立てようとするこの人。
「え、待って…やっぱり…!」
私が一人焦っていると耳元で
「…デートだな」
なんて呟くから。
思わずそのあとに続く言葉を飲み込んでしまった。