【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで


日曜日当日。

俺は少し前に待ち合わせ場所に着いていた。というのも家から近かったからだけど。





「あの子格好よくない?!」

「声かけてきなよー」





ほらこれだ。

いつもならスマホから顔を離して手を振ったり、喋りかけてくるのに対応したり可愛かったら連絡先を交換したり…

怜央との待ち合わせがこういうので遅れるのもしょっちゅう。

怜央が来ればその子達の目がよりマジになって、もちろん怜央も巻き込まれる。

こういうのがあるから顔で判断してるんだろって思ってしまう。





「お待たせしました…」





ちょっと緊張したような声。

璃乃の声だ。見なくてもわかる。





「うん、合格」

「…へ?」





何が合格だよ。

自分でも何言ってるか分かんねえ…


適当な理由をつけて、今の失態?を流そうとした。


風が吹いて膝のあたりでスカートが揺れる。

少し大人っぽいメイク。
最初に見た時よりしっかりしているけどナチュラルには変わりなくて、でも魅力を引き出している。

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