【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで
次の日から私の穏やかで平和な日常は崩れていった。
「璃乃ちゃーん、おはよ」
ニコニコした顔で近付いてくる。
「お、おはようございます…」
周りの女子たちの目が実に怖いです。
すっごい睨んでくる…分かるけど!その気持ちは分かるよ!
急になんか知らないやつが学校のプリンス?に口説かれ?始めてるんだもん!
こいつ誰だよ、どっから沸いたってなるよね!
でも気付いて?これ、この状況。
私が一番の被害者なんですよ?!!
好きでこうなってるわけではないので…その殺気に満ちた視線をやめていただけると……
「ねー璃乃ちゃーん?
ちょっとは俺のこと意識してくれてる?」
い、意識も何も…
昨日は意味不明すぎて一睡も出来な…くはなかったけどなかなか寝付けなかったんですけど。
「まあ、でも。最初は俺のこと意識してくれるだけで効果あるからさ」
効果って何の効果だよ…
一人でツッコミながら
「は、はあ…」
って愛想笑いを浮かべる。
その内この人の興味も薄れるだろうし、それまでの我慢か…。