好きその2文字が遠すぎて
元彼の友達…親友
彼の連絡先は消去した
だから連絡が来る人は限られてはいた
出たら、そばに彼がいる可能性もある…
でも鈴木くんに心配・迷惑をかけるわけにはいかない
どうにでもなれ!
「もしもし」
『小倉(おぐら)さん⁉
今どこにいるの?』
声色からして相当心配してくれいたことが想像つく
「もうこんな時間だから…もちろん家だよ
それとも私が夜遊びするとでも?」
今の精神状況ではこれが精一杯の返しだった
『"小倉さん家"にはいないはずだけど』
何時間か前にそこは私の家じゃなくなったわけだが
「あいつはまた自分の都合の悪いこと隠してるのかな?」
分かってる
いくらあの人でも言うだろう
見せたかはわからないけど
『誤解だよ!
それは俺にも責任があるんだ
…何がおかしいの?』
もちろん聞こえるように笑った
「鈴木くん、優しさも行き過ぎると嫌味だよ」
自分が気付けなかったことに責任を感じてるんだと思う
『小倉さんの目には俺はいつまでたってもそういう奴としてしか映らないんだね』
「どういうこと?」
こんなこと言うのは珍しい