走馬灯
ふと時計を見た。

もう12時を回っていた。


兄ちゃんは電話を切る前にも

“救急車を呼べよ!!

病院に行けよ!!”


と叫んでいた。

俺は黙って電話を切った。


さあ寝るか。

俺の部屋は

トイレも洗面所もみんな一緒になっていた。


俺はロフトに上がる元気もないので

そのままいろいろなものが浸み込んだじゅうたんに

横になった。
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