走馬灯
突然

吐血した。


目が覚めた。

辺り一面真っ赤で

血の海だ。

下血もしている。


外はもう明るくなりかけていた。


そうか・・・。

やっぱりそうだったんだな。


俺はまだ

自分がこの世から

消えていなくなることに

少し抵抗していた。


だから目の前の事実も

見ないふりをした。


兄ちゃんには

強がりを言ってみたけど。


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