〜甘く、危険な恋〜止まない、愛してる。
詰め寄られて、後ずさると、
「……どうして、逃げるんだ」
と、手首をつかまれた。
「こういうことはやめてと、もう何度も……」
引き離そうとするもう一方の手もつかんで、
「……俺から、逃げるな」
睨むような目が向けられる。
「こんなことしないでって、言ってるんです……!」
強く握られた両手首が痛くなって、声を荒げる。
「……キャンディー、食べたのか?」
「…え?」
急に何を聞かれたのかわからなくて聞き返すのに、
「……食べたんだろ? キャンディー……ミントの香りがする」
と、顔を近づける。